ぼくらの戦略思考研究部
鈴木貴博
★★★☆☆
私にとっては登場人物たちが優秀すぎて、現実感が薄かった。…というと、私の高校生活が薄いということになるけれど(苦笑)。世の中にはこういう高校生もいるのだろうけれど、自分はこんなに考えていなかった。
時代の違いもあるだろう。インターネットに情報があふれ、日本の先行きが不透明な中で将来の選択肢がちょっと検索すればドドっと出てくる。
そんな時代だからこそ生まれた本。
戦略思考の「問題の本質を理解する」ということが繰り返し意識づけされるようになっている。フレームワークなどは触れられない。
戦略思考エッセンス本というより、若い世代に「人生で成したいことを早めに考え始めるべき」と啓蒙するのが目的で、その手段として戦略思考が使われている。
田舎でのんびりしていた身としては、将来の選択肢がたくさんある高校時代に、こうした本に出会っていたかった。
ターゲットとなる世代におすすめ。
Kindleで0円。
主題ではないが、主人公たちの現実感も薄いが、月1で会う主人公の父(両親離婚により別居)の現実感の方がもっと薄い。月1で面会して、都内の高級レストランで食事する大企業のサラリーマンで高所得者。よほどの円満離婚で元妻に十分な養育費を渡しているのだろうか。これだけの高所得夫で精神に異常がないならば、離婚せずに婚姻費用をもらっておいた方が得ではなかろうか。婚姻費用を最大限にもらった後で離婚したのか。より高所得男性を見つけたのか。それとも母の方が高所得なのか。両親の関係をゲスってしまいますね。
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